WiMAXが天候の影響を受けるのは事実です。
実際、私も豪雨の日にはWiMAXの速度が落ちるのを実感することが時々あります。
ただ、すべての人に影響があるとは限りません。
この記事ではWiMAXと天候の関係について深堀りして解説します。
WiMAXとポケットWi-Fiを愛用して10年以上の私におまかせください。
WiMAXの天候による3つの影響
WiMAXの利用時に「天候」が原因で影響が出るのは、以下の3つのケースです。
- 雨で速度が落ちる
- 悪天候で在宅の人が増えて回線が混み合う
- 台風や落雷で通信が遮断される
雨で速度が落ちる
雨音がうるさいほどの豪雨の日に、地デジ放送の映像が乱れたり、映らなくなった経験はありませんか?
あれと同じことがWiMAXでも起こるんですね。
WiMAXを含め、すべての電波は降雨によって弱くなります。
そのため、雨の日にはWiMAXの速度が落ちると感じる人が多数いらっしゃいます。
雨で電波が反射/吸収されるため
WiMAXが雨の日に速度が落ちるのは、雨の粒に電波が反射したり吸収されてしまうため。
そのせいで電波が弱くなってしまい、普段届いている電波の強度が落ちてしまうわけです。
さらにWiMAXの電波を送信する基地局のアンテナに雨が付着し、そこでも電波が反射/吸収さえてしまう二重の障害も……。
当然ながら小雨よりもゲリラ豪雨のような大雨ほど、WiMAXへの影響は大です。
悪天候で在宅の人が増えて回線が混み合う
WiMAXは一般的に昼間よりも夜間のほうが速度が落ちる傾向にあります。
この現象の原因は単純に、昼よりも夜のほうが利用者が増えるため。
悪天候のときも出かける予定だった人が家に留まり、WiMAXでネット接続する人が増えるため、混み合う可能性があります。
という図式ですね。
本来は速度が出やすい昼間なのに利用者が増え、更に雨によって電波が減衰するため大幅に速度低下する恐れも……。
天気が悪いと、家でYouTubeやアマプラなど動画を観る人が増えるのは確実。
台風や落雷で通信が遮断される
WiMAXの電波は雷のノイズに影響を受けやすく、また基地局に落雷があった場合には通信不能になる可能性があります。
台風も同様に基地局に深刻な被害を及ぼすことも……。
とはいえ、私は10年ほどWiMAXを使っていますが、台風や雷の直接的な影響を受けたことがありません。
深刻な自然災害が発生しない限り、影響は最小限でしょう。
なお、WiMAXで障害は発生した場合は、以下のサイトにて確認ができます。
WiMAXで雨の影響を受けるのは低速環境の場合だけ
WiMAXが雨によって速度低下するのは本当です。
しかし、雨による落ちる速度はほんのわずか。
雨で3Mbpsの速度低下があったと改定した場合の影響度の違いがこちら。
普段の速度 | 雨の日の速度 | 影響度 |
---|---|---|
30Mbps | 27Mbps (30Mbps-3Mbps) |
低い |
5Mbps | 2Mbps (5Mbps-3Mbps) |
高い |
普段からWiMAXである程度のスピードが出ている人は、雨による速度低下を実感しにくくなります。
逆に普段からWiMAXの速度が遅い人は、敏感に影響を感じやすいでしょう。
快適な利用に必要な回線速度の目安
用途 | 必要な回線速度 |
---|---|
ネットやSNSの閲覧 | 1Mbps以上 |
動画視聴 | 3Mbps以上 |
WiMAXの晴天時の平均速度が5Mbpsほどしか出ない場合、降雨による速度低下が重くのしかかる可能性が高いです。
まともにネットが使えないレベルまで落ち込むかもしれません。
肝心なのは普段の速度がどれだけ出るか?
肝心なのは平常時(晴れた日)にどれだけ平均速度が出ているか?です。
晴れた日に一定以上のスピードが出るなら、降雨の影響はほとんど無視していいレベルですから。
WiMAXの電波強度は「使う場所」に大きく影響を受けます。
WiMAXの契約前に使う場所(自宅や仕事場など)の電波状況をお確かめください。
- 赤やオレンジ:5Gエリアで電波が強い
- 黄色:4Gエリアで電波は標準的
- 無色:電波が弱い/届かない
赤やオレンジのエリアなら100Mbps以上のスピードが期待できます。
無色のエリアにお住まいの方は、1桁か、それ以下の速度しか出ない可能性が高いためWiMAXの利用はおすすめできません。
天候が悪い日にWiMAXの速度低下を防ぐ5つの方法
天候が悪い日にどうしてもWiMAXの速度が落ちてしまう場合は、こんな5つの改善策があります。
- プラスエリアモードを使う
- できるだけ窓に近い場所に端末を移動する
- モバイルルーターはクレードルを用意する
- 家でしか使わない場合はホームルーターにする
- 接続台数を減らす
プラスエリアモードを使う
「プラスエリアモード」とは、回線が繋がりにくい(速度が出ない)ときに使うための特別な接続方法。
通常のWiMAXは高周波を利用しているため雨の影響を受けやすいですが、プラスエリアモードは「au 4G LTE回線」という低周波を利用するため影響を受けにくくなります。
設定画面から簡単に切り替え可能ですが、2つ注意点があります。
- オプション料金(月額1,100円/税込み)が発生する
- 月間で15GBまでのデータ容量制限がある
1秒でも利用するとオプション料金が請求されます。
また、1ヶ月間で15GB以上使うと、プラスエリアモードでの通信速度に制限が課されます。
できるだけ窓に近い場所に端末を移動する
晴天の日でもWiMAXの電波をキャッチしやすいのが窓際。
雨の日はより電波状況がシビアになるため、できるだけ窓際にWiMAXの端末を移動させるのがベスト。
多少使いづらさや邪魔だと感じる場合でも、電波優先で移動させましょう。
モバイルルーターはクレードルを用意する
雨の日に室内でモバイルルーターを使う場合は、「クレードル」があると便利。
クレードルとは「ドック(置き台)」のことで、アンテナが内蔵されているために電波をキャッチしやすくなります。
また、充電台としても使えたり、LANケーブルで有線接続できるなどメリットも多数。
クレードルはどのWiMAXプロバイダでも、オプションヒントして購入できます。
あとあと必要になった場合でも、ネット通販等で購入できます。
家でしか使わない場合はホームルーターにする
WiMAXを家で使わない場合は、ホームルーターを選ぶのがベスト。
モバイルルーターよりもアンテナが大きいため電波が拾いやすく、雨の日でも安心。
モバイルルーター+クレードルの組み合わせよりも、ホームルーターの方が安くて安定的な環境が手に入ります。
接続台数を減らす
WiMAXの端末(モバイルルーター/ホームルーター)は、以下の接続台数まで対応します。
端末の種類 | 最大同時接続台数 |
---|---|
【モバイルルーター】
Speed Wi-Fi 5G X12 |
16台 |
【ホームルーター】
Speed Wi-Fi HOME 5G L13 |
32台 |
スマホからタブレット、ゲーム機まで家にあるほとんどの機器を同時に接続できるほど!
しかし、接続台数が多いほど電波が分散され、速度が低下します。
天候が悪い日には接続台数を制限して、少しでも快適度を上げる工夫が必要となります。
WiMAXと天候のまとめ
- WiMAXは雨の日に速度が低下する
- 悪天候だと利用者が増えて回線が混み合う
- 台風や落雷で通信障害が起こる恐れもある
- 晴天時の速度が速い場合は雨天時にも影響を感じにくい
長年の利用者の実感からすると昔のWiMAX2+の時代に比べれると、現在のWiMAX+5Gでは天候の影響を受けにくくなっています。
それもすべてWiMAX+5Gになってダウンロード速度が上がったため。
多少、雨の日に電波が弱くなっても、深刻な速度低下を感じる人は少なくなっていると思います。